甘い香り
真っ赤なドレスとルージュが
見事なプロポーションと美貌を引き立たせる。
焦げ茶の長い髪に大きなヴァイオレットの瞳。
うひゃあ!美人さん!
美人さん大好き!
「ロメリア」
「…あら、アスター様。
随分遅い挨拶回りですわね」
「彼女に紹介していたからな」
「…そう」
流し目であたしを見る目は、少しキツい。
…この人、アスターのこと好きなのかな。
「紹介しよう、彼女はアルスト・ロメリア。
貴族の出身だ」
「初めまして」