☆★心風★☆
架村は俺のものにするから。



お前らなんかに指一本触れさせないから。



見られているのにも気づかず、鞄を下ろし、制服のリボンを整える架村。



その姿があまりにも可愛くて、胸がキュンッてなって……マジで誰にも渡したくないって思った。


いい加減架村から目を逸らせっつのっっ!!



「百々り~んっ!私たち、違うクラスだったねー…」



そう後ろのドアから、架村に話しかけているのは、確か…桜坂実花?だったっけ…。



おとなしいヤツらとよく話してるけど、すっげえ明るいヤツ。



架村と友達だったんだ…。



「うんっ!なんか残念…」


かっ…架村の声が聞けたっ!



春休みの間中、ずっと架村のこと考えてたんだよなぁ…。



声とかマジ聞きたかったしっ!!

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