二千年の恋・平安編
【第十三話】 真相
「天皇はさー
 皇后の平癒を願ってた
 でねー
 巫女に会うと
 表層じゃなく
 本心で望んでいることが実現するからねー
 美化した願いなんか通用しねぇ
 ほんとーは皇后邪魔だとおもてた
 皇后が御病死して
 己の本心を知った天皇は、それを恥じて切腹したんだね

 ん?
 俺はさー
 金持ちになりたかったんだ
 いちおう。
 でもよー
 巫女に会ったらすげー可愛いの!
 ホンキでやりてーよー、ておもた
 んで、俺、そー言った
 そりゃそれで良かったんだけどさ
 今度はほかのオンナが寄りつかねぇの
 あ マズー?
 ぢゃんね」

橘の宮は、牛車から飛び降りると、一目散に拝殿の中に駆け込んだのです。

(つづく)

【読者プレゼント】
抽選で一名の方に、橘の宮人形と巫女人形を差し上げます。
シークレットアイテムもついてきますよ。
< 13 / 15 >

この作品をシェア

pagetop