二千年の恋・平安編
【第十五話 最終回】
世界中を涙と感動に巻き込んだケータイ小説も、今回が最終回です。


(前回までのあらすじ)
巫女は、橘の宮を信じられるから、やっちゃったんです。
ノー天気な橘の宮には、巫女の想いがわかっているのでしょうか?
今、支えを必要としているのは巫女なのに...


【第十五話 最終回】
巫女は橘の宮に、おもいきり蹴りを入れました。

巫女、

「ヴァカ?
 有り得ない 
 あんた口軽すぎ
 あんたのせいで
 うち仕事なくなる
 お賽銭減るー
 参拝客こない
 まじで仕事変わりたい!
 ちゃんと考えなきゃ
 てか うちが変わんなきゃ!(涙」

橘宮、

「よく耐えたと思います
 俺も、まぢで限界っす
 はじめて巫っちゃんと会ったとき、
 めちゃくちゃ照れ屋で乙女でかわゆすだった
 一緒になりたいから、わざと言ったよ
 俺、巫っちゃんのこと、めちゃくちゃ大好きです
 離さないからね」

巫女「男ー☆」

二人は抱き合い、キスを交わしました。

橘の宮は、巫女の手を取ると、猫のミーミも抱えて、屋敷に連れて帰ったのです。

巫女はその時、妊娠三ヶ月でした。もちろん、橘の宮の子供ですよ。

☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆☆゜・*:.。.☆゜・*:.。☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆

それから二人は、夫婦として、たくさんの子宝にも恵まれ、終生仲睦まじく過ごしたそうです。
そして巫女のいなくなった神社は、「できちゃった神社」として人々の信仰を集めるようになりました。

結局、この巫女が美人だったかどうかは、誰にもわかりません。

延暦天皇が巫女のことを「出っ歯薄目」と書いた木簡が、平安京跡から発掘されていますが、ただ単に悪口を書いてみたかっただけかもしれません。(本当は美人だった可能性があります。)

この「できちゃった神社」が、今日では縁結びの神様として親しまれていることは、皆さんも知っている通りです。

(完)
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