巡る巡る
「…綺麗だな…。」
落ち着いた声で呟いた高山君。
「……うん…。」
内心心臓バクバクで
クリスマスイルミネーションなんかにうっとり浸ってる余裕なんて無かったけど。
隣の高山君と
今同じものを見ている、
そう思うだけで
ランプの光が余計に輝いて見えた。
見慣れた街が、
今一番美しく輝いている。
そう思えた。
……今日……、
来て良かったな…。
「……本当に………
綺麗。
伝えようとした言葉は
彼まで届かなかった。
彼のその、
唇によって。