巡る巡る
すると
女子達の声に、固まったままだった相沢が我に返った様に顔を真っ赤にして
俺と目を合わせないまま、逃げるようにして慌てて店の中に走っていった。
呆然とする俺に腕を絡めて空気の読めない女達と一緒に部屋に戻った。
相沢は先に部屋に戻っていたけど、俯いたままでその表情は読めなかった。
そうこうしているうちに
カラオケは解散になり、
結局相沢と話すことも出来ないまま、
そのまま冬休みを迎えてしまったのだ。
…完全にやり逃げ的な感じだ。
だから冬休み明けの今日、
キスのことも含めて相沢に告白しないと。
今日を逃すと……、
あのキスでさえ
なかった事になりそうなのが、
それが怖かった。
「……ふぅ、」
一つ息をついた。
鞄を肩にかけて椅子を立つ相沢。
友達と話しながら教室を出ようと歩きだす。
……もう…、
ちんたらしてられない。
この想いを、
今日伝えるんだ。
いつまでもうじうじしているヘタレな俺を掻き消す様に、
今日何度目かの気合いを入れ直す。
「……うしっ、腹くくれ…。」