ハッピーエンド
第2章
「ねぇねぇ知ってる?田中さんのところの一番上の娘さん…そうそう、どこかの企業の社長の息子のところに嫁いだって、田中さん自慢してたでしょ。あの娘さん今帰ってるらしいわよ。離婚するとかしないとか…子供もまだ小さいのに置いてきたんだって。」

仕事が終わって帰ると、玄関の前でお袋が近所のオバサン達といつものように、井戸端会議という名のおしゃべりをしていた。

いつもの光景、変わらない日々。

あれだけ毎日話していてよく話題が尽きないなと関心しながら、
今日の晩飯も遅くなりそうだなと思っていたき、ふと人の気配を感じ振り返った。

そうして、初めて貴女に出会ったんだ。
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