破天コウ!
 何をするのと思えば、連絡先を交換しようと言うのだ。

 正直、若干ではあるけれど気が引けた。

 ほぼ初対面のやつにすらこのような態度を取るやつだ。しかも、大学にプリーツスカートのブレザー制服を着てくるような人である。

 知己になってしまえば更なる無茶苦茶が待っているかもしれない。

 だが、断ることにもまた気が引けたなので、赤外線通信でもって携帯の電話番号とアドレスを交換しておいた。

 そのときにわかったことなのだが、彼女はどうやら『煌(コウ)』という名前らしかった。赤外線通信の際に名前まで付いてきたのだ。

 というか、「あたしはコウ」だとか大きな声で叫びやがった。

 珍しい名前だ。ただ、名字はわからなかった。

 尋ねてみようかと思ったのだが。

「あたしの連絡先を手に入れられるなんてとってもラッキーよ。じゃんじゃん連絡してきなさい」

 だなんて言い始めたから、もうまたややこしいことになるのは憂鬱だったので無視しておいた。

 それと、後で聞いた話だがてっぺーとタカはどうやら講義が始まった直後に既に講義室に到着していたらしい。

 だが、隣同士仲良く話しているおれとコウ(名字もわからないしこう呼ぶことにした)に気を遣って遠く離れた席に座って観察していたらしい。

 全く、どいつもこいつも。
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 機石――古代文明によって造られた、人形に命を与える魔法のような機械。  それによって命を与えられた人形は『ルド』と呼ばれる。  そのルドを利用し、栄えた世界『ミッドガルズ』を、シェスカは旅する。ルドと、お世話係であるコウ、それに旅先で出逢ったロズウェルと共に。  その旅の中でシェスカは知っていく。自身についての、知られざる秘密を。  そして、気付いていく。世界を飲み込まんとする、悲しくも邪悪なる意志に。  “生きる”とはどういうことなのか――その答えの一端を、シェスカたちはこの旅の果てに見出すのかも知れない。  あのとき果たせなかったあの約束――それを今、この手で果たそう Image Song: Blue sung by Hikaru Utada Special Thanks to せっしー Since 2009.07.08

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