Tactic
「バカだ。俺……」


そう、額をフェンスにこすりつけた。


「屋上、立入禁止でしょ?」


突然の背後からの声に、目を見開いた。


慌てて振り返ると、そこにはトーコが立っていた。


「鍵、かかってるんじゃないの?智也がこじ開けたの?」



「まさか。俺じゃねぇよ。誰かが鍵、ぶっ壊したんだろ?」


そんな俺の言葉を聞きながら、トーコはゆっくりと俺に近づいてきた。
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