歌詞集〜路端で咲く詩〜
梅花
木枯らし過ぎた
無機質な並木道を通り抜け

新たな芽生えを待っている
嗚呼 嗚呼 嗚呼・・・

無常なんて難しいコトバ
今なら少しは理解るかも

ふと見上げた白い花弁が
嗚呼 枝に付いて

”あれは桜かな?”

違うよ。あれは・・・
”春を告げる草”と言う花

桜よりも静かに咲き
太陽より月が似合うね

それはまるで幻想の下

月明りが花に透けて
僕の瞳を奪い去る

この街を覆う
無機質なアスファルトを裂いて

あの曇天の空を突く様に
嗚呼 嗚呼 嗚呼・・・

無情なんて哀しい意味に
踊らされ 地を這うのは嫌だ

月光の下を歩く
嗚呼 嗚呼 嗚呼・・・

白い花が舞い散る

唯々・・・

枯渇した大地を覆う
煌めく白雪の様

誰に看取られることも無く
散る華

桜よりも静かに散り
朝陽よりも闇が似合うね

それはまるで幻想の下
月明りが花に透けて

その散り様 無上を奏で
遺る枝に身を結ぶ

何年後も唯其処で在れ
月明りで煌いて
僕の瞳を奪い去る

そしてまた静かに
春を告げる
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