嘘吐き




ーーーー九月のある日



涼がこの部屋からいなくなって、2週間近く経つ。


我ながらよく我慢できたと思った。



学校も始まり、夜型生活ももとに戻りつつある。



変わらないことといえば…
涼がいないから、本当の意味で満足ができないということ。



素になるのも、本当の意味で笑ったり泣いたりするのも、
彼がいないと出来ないから。




つまらない毎日を過ごすことほど辛いものはないと思った。
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