Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜


駅に着くと既に酔っ払ってベンチに横たわっているサラリーマン達の姿が目についた。


この風景にも飽たなぁと思いつつ更衣とメイクを済ませホームに立つ。


時々、下心丸出しのオッサン連中が「何処の店の子?」なんて聞いてきて笑顔で名刺を渡し、自分の顧客リストに叩き込んだ。


このオッサン達、あたしが高校生って言ったら驚くだろうなぁ…なんて想像したら笑えてきた。


店のオーナーにも年齢は二十歳と偽り、幸い顔が童顔ではなかったので疑われることは無かった。


ただお酒だけは未成年だしアルコールには興味なかったし、第一お酒の臭いでお母さんに気付かれてしまう。それに二日酔いで学校を休む訳にはいかなかったのでアレルギーって事で話をつけた。


初めはオーナーも店のママも納得してくれなかったがジュースでも稼いで見せますと自慢げに言うあたしに圧倒されたのか何とか承諾を得た。





少なくてもこの店は、あたしの唯一の逃げ場所だった。














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