Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜


「ちゃんと分かるように説明しなさいよ!!」


「……親分に会いに行きましょう。姉さんを呼んでいます」


「……そんな」


あたしは祈るような思いで病院へ向かった。


時折、襲ってくるお腹の激痛に耐えながら颯斗の元気な笑顔をひたすら想像した。


「姉さん、ここです…」


一也さんに案内された所は集中治療室だった。


体中包帯だらけで命を繋ぐ機械が颯斗を支えていた。


「ち、ちょっと!面会は困ります」


看護師の慌てる声などあたしには全く聞こえない。


それでも阻止しようとする看護師に”あたしは妻だと”声を張り上げ押しのけた。


「颯斗……何でこんな姿に…」


悲しすぎて涙腺が麻痺したのか涙すら出てこない―。


目も開けようとしない颯斗をただ呆然と見ているだけだった――…。












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