Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜


「麻里♪HAPPY BIRTHDAY!!」


次の日、店に入ると莉奈からの荒い歓迎を受けた。


「麻里、その可愛いブレスレットどうしたの?」


莉奈はあたしの変化にすぐ気付く。


ファンデーションやグロスの変化も誰より早く気付いてくれた。


「あ?これ、可愛いでしょ?お父さんからの誕生日プレゼントなんだ」


「えぇっっ!マジ?それブランドもんじゃん。いいなぁ」


小さなハートの中に誕生石が埋めてあるシルバーのブレスレットは莉奈だけでなく先輩ホステスも”欲しい”と騒いでいた。


「莉奈のもあるよ」


「へぇ?あたしに?」


綺麗にラッピングされた小さな箱を差し出すと莉奈は目をクルクルさせて受け取った。


「あたしとお揃い。莉奈のはエメラルドが入ってるはず。お父さんに毎日メールで莉奈の事教えてたら友達の事親に紹介したのが初めてだったから余程嬉しかったのか買ってきてくれたの。”友達は宝だから大切にしろよ”って」


「超、嬉しいんだけど。涙出そう。麻里のパパに御礼言わなきゃ。携帯番号教えてよ」


「今朝ニューヨークに発った。御礼ならあたしから言っとくよ」


莉奈はずっとブレスレットを眺めていた。


”友達の証だね”って何度もお互いの腕を重ねては笑った。











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