Mafia〜兄妹を越えた真実(ホント)の約束〜


「お疲れ♪ねぇ。今から麻里カラオケ行かない?」


「ん…。また今度ね。来週から期末テストだし」


「そっか…わかった」


お兄ちゃんの存在を知ってから莉奈の誘いを何度も断った。


何となく今は、一人になりたかった。





でもこの日あたしは凄く後悔した。



莉奈とカラオケ行けば良かったと…――。



――――……



「なぁ、姉ちゃん、俺らと遊ぼうよ」


「止めてよ。通して」


いつもより歩きたくて遠回りをして人気の無い公園に差し掛かった時、ちゃらちゃらした男達に道を塞がれた。


「や、やだ!離して」


「嫌がる顔も可愛いなぁ」


「お前、女の服早く脱がせろよ」


男達の欲望があたしの体によって満たされようとしている――。



お兄ちゃん
助けて……。



前にも似たよなことあったよね…。


あたし、あの時から成長してないのかもしれない。


男たちの荒い息使いが聞こえ、もう、どうなってもいいから早く済ませてと目を閉じた…―。


あれ…?変だ…。
掴まれていたはずの両腕が痛くない。


軽く瞼を明けた瞬間、懐かしい声が鼓膜を震わせた―…。



「麻里!大丈夫か?お前らまとめてブッ殺してやる」









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