俺の彼女
ザッザッ…


地面を擦るような足音が近づいてくる



見なくたって
誰だかわかるから


俺は目を閉じた


「芹澤ぁっ!!」



響くだみ声


来た来た来た…



うちの学校で一番うるさい生徒指導の教員



ボフッ



腹部に走る重みと雷のような痛み


「グヘッ!」


俺は反動で起き上がった


「授業をサボるな!ボケがぁ!」



「…教師が生徒にみぞおち喰らわしていいのかよ?」

俺の目の前には
白髪混じりの髪の毛を器用に頭の上でヒョウタン型にまとめた

今年80になるババア


「誰に向かって、そんな大口叩いてんだい?
えぇ!?」



鋭い睨みをきかせて
俺の頭を平手打ちする



「いってぇなぁ!叩くなよ。」



ホントに…このババアを見ると老人に敬意なんて払いたくなくなるよ


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