36.8℃の微熱。
 
だって。

褒められたら“でしょ〜!”って得意になるタイプなのに、今回は“ダメダメ”なんて言うから。

なんだか心配なんだよね。


ここ最近はずっと自分のことで精一杯で、ユカ様には協力してもらうことばっかりだった。

ユカ様も同じ片想い中なのに、あたしは何もしてあげられくて・・・・1人で悩んでいたんじゃないかと思うと、聞かずにはいられない。

けれど。


「茜ちゃんは、とりあえず風邪を早く治すこと!んで、気持ちの整理がついたら先生にアタックよ!それに、昨日のこともいろいろ話したいんじゃない?」


心配ご無用!とばかりにニパッと笑うと、そう言ってまたあたしのおでこに手を当てた。

もしかして、言いたくない?


「う〜ん、だいぶ熱いなぁ。風邪薬はちゃんと飲んだの?」

「・・・・うん、一応」

「そっか。なら、なんも考えずにぼーっとしといて!ノートはあとで写させてあげる」

「ありがと」


いいのかなぁ、あたし。

このまま甘えっぱなしで。

もしそうなら無理には聞けないけど、でも、やっぱり心配。
 

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