あいつとあたし

沙綾side

また華恵が、翔君を見て顔を赤くしてる。
華恵は翔君の事が好きなのだろう。



ホント 華恵は可愛い。



髪はすごくやわらかくて マロンショコラ色。
目は大きくてクリっとしてる。
頬と唇はほんのりピンク。
勿論、スタイルだって良い。

こんな可愛い子を男子が放っておく訳がない。


おかげで中学校の頃はもんのすごく大変だった。

華恵より早く学校へ行って 華恵の靴箱をみて、
絶対に一日3通ある手紙を捨てて・・・


と、まぁ他にも大変な事がたくさんあったが
今はこれだけ紹介しとこう。


なんでこんなに頑張ってたかって言うと、
翔君に命令されたから。

なぜかっていうと、
翔君にはいつも私の家計の事で助けてもらっている。
私の家は華恵や翔君の家みたいに 裕福では無い。
むしろ、貧乏な方。父親が居ないから。
その分 母が頑張ってたら、病気になった。

でも、うちには入院費とかいろんなお金ないから
どうしよう・・・って翔君に相談したら、
「俺が出してやる。・・・でもその代わり、
華恵 変な奴から守っとけよ。絶対」って。


今でもその命令はちゃんと守ってる。


「・・・沙綾!何そんなむずかしーぃ顔してるのー??」

「へっ!? あ ごめん。ぼーっとしてた!へへッ」


「変な 沙綾ー」







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