MH
「!」

途端に隼人の顔が蒼白となる。

それは私の姿を見ての感想の代わりだった。

無理もない。

触覚、複眼、甲殻状の胸部装甲。

深緑色を基調とした私の姿は、まるで昆虫人間とでもいうべき異形だった。

近未来より呼び寄せられたミュータント。

外宇宙より襲来したエイリアン。

そんな空想さえしてしまいそうなほどの、理解の範疇を超えた姿形。

しかしこれは、私の長年の研究の成果だった。

帝総合病院地下病棟で水面下で行われていた『F計画』。

そのノウハウを基に、我が機関の残党が持てる技術の全てを注ぎ込んで生み出した、最新式の改造人間。

私こそがそのテロ用改造人間『metamorphosis human』、略称『MH』の第一号被験者だった。



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