王子様系完璧男子



―がちゃ―

「よし、鍵OK!!行こっか♪」

「ん、はい」

差し伸べられた郁都の手―・・・

「へ?」

「彼女とは手をつなぐだろ」

「あ、はい・・・」

―どきっ―

なんか、形式的な行為なのに、ちょっとドキッとしちゃう・・・
だって、男の人と手を繋いだのも初めてだし・・・

「ず、ずっと気になってたんだけどさ、なんで1ヶ月なの?」

ずっと気になってたんだよね・・・

「1ヶ月?・・・あぁ、別に?ただ、この1ヶ月パーティーやらなんやらって多いから、いちいち彼女さんは?とか聞かれんの、めんどいだろ」

「ふーん・・・」

特に理由はなかったのか・・・
なんか残念;

「そういえばさ、ママさんとパパさんは?」

「さー?出張じゃね?」

「さー?って!何で知らないの?」

「何でって・・・2人とも不倫相手いるっぽいし?いっつも家いないし・・・いちいち知ったこっちゃねーんだよ」

「・・・ふーん」

"不倫相手いるし"って・・・郁都、寂しくないのかな・・・?




< 30 / 50 >

この作品をシェア

pagetop