愛されて
私は…何の決断もできないまま。
家に帰った。

「ただいま…」

「おかえりなさい…井上先生が待ってらっしゃるわよ…」

ママの言葉を聞いて。
私は2階の自分の部屋に行った。

「遅くなってすみません…」

「何で遅かったの?」

「今日は委員会があって…」

「委員なんて…やっても受験に関係ないから…やめたら?」

「でも…1年って決まっているので、やめられません」
私は言った。

その日。
私はこれからのことを考えて…
集中できずにいた。

「きちんと聞いているの?」

「はい…」

「ウソ。ここの途中の式が間違っているわよ」
井上先生はそう言うと。
また…カッターナイフを取り出した。

そして。
私の手にカッターナイフを置くと、刃をひいた。
血がにじみ出た。

井上先生は毎日、1回はこのお仕置きをする。

だから。
私の手には、切り傷が出来て、跡が残っている。

今の私には…
その傷跡よりも。
妊娠のことの方が気になっていた。
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