初恋は君のために
この赤ソファー部屋に
いても詰まらない。
アズマは出掛けたし、
マキは寝てるし、
ジンさんは何も言わず
ただ赤ソファーに座って目を閉じている。
寝てんのか寝てないのかさえ分からない。
特にする事のない私は
白いソファーから立ってドアへと歩き出した。
そっとドアの取っ手に
触れたとき
「どこに行くんだ」
目を閉じたままの
ジンさんが私を呼び止めた。
「…外の空気でも吸おうかと」
片言に答えた私に
ジンさんは何も返事を
返して来なかったので
再びドアに手をかける。