最後の恋はアナタの隣で

22.虚勢融解

「今日休みたい……」

男子達に襲われた翌日。

いつも通りの時間に春樹さんに起こされた私は、開口一番にそう告げた。


「どうした? 体調悪いのか?」

横になってる私の顔を、ベッドに腰掛けて心配そうに覗き込んで来る春樹さん。


「体調が悪いとかでは……ないんだけど……」

私はモゴモゴと口篭りながら目を泳がせる。



昨日、宮沢に保健室までつれて行ってもらった後、春樹さんが迎えに来る時間まで、保健室の先生が怒るのも無視して宮沢が一緒に居てくれた。


その時に、「こういう事は絶対に隠さない方が良い」と宮沢に言われたけど……私はどうしても春樹さんに事実を話す気にはなれなかった。


春樹さんに無駄な心配をかけたくない。


イジメが始まった当初、そう思い一人で戦う事を決めた。
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