最後の恋はアナタの隣で
「ぶっっ!!」

あまりにも唐突過ぎる言葉に驚いた私は、口に含んでいたコーヒーを噴き出してしまった。


「すっ、すいませんっ!! 本当にごめんなさい!!」

「気にしなくて良いよ。はい、ティッシュ」

「あっ……ありがとうございます……」


……何やってんだ、私。


コーヒーで濡れた部分をティッシュで拭きながら、若干泣きそうになる。


「そっ、そういえば……!」

「うん?」

「あ、あの……えっと、お……お仕事はお休みなんですか……?」

車内をコーヒー臭くしてしまった気まずさから、何か話さなきゃと思った私は、何の脈絡もなしにそう尋ねた。


夜の仕事の事はあまり分からないけど、金曜日の夜ともなればきっと忙しいはず。


それなのに、そんな日に私なんかと遊んでいても良いんだろうか。
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