十和の時
これ以上見ても、機嫌が悪くなるだけだ。
目をそらし、一生懸命型紙を切っていく。
黙々と。
「ねぇ、依織。そろそろ別れたほうがいいと思わない?」
「何言い出すの。」
「ずっと思ってたんだけどさ。わたしお姉さんの態度なんて取れないしさ。。」
いきなり弱気になる。
恋愛とはここまで女を弱気にさせる。
「何言ってんの。イツキくんと十和、変態カップルでお似合いよ。」
変態・・。

「たっだいま~♪あれっ十和がいる~!!」
「うん。捕まえた。」
一見クールな十和と依織の中に
いつもテンションが高い理恵が入ってるのも不思議だ。
それでも合うと思うからいつも3人でいる。
「さぁ、さっさと作っちゃうぞ~♪」
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