大阪解体
「敵が何を準備しているのか、作戦開始の今に至るまで結局判明しなかったが、所詮非戦闘員の集まりだ。強化された我々が遅れをとることはない。だが・・・」
柿崎は言葉をいったん止めてから、ふたたび口を開いた。
「油断は禁物だ。・・・全員、死ぬなよ」
柿崎の言葉に、白い顔、黄色つなぎの男たちは無言で立ち上がり、ビシッと敬礼を返した。
「第一ポイント、到着です。ドナルド部隊、作戦を、開始してください」
スピーカーからさきほどと同じ男の声がした。
「少佐。7班、出撃します」
一人の男が柿崎に出て、言った。
男の指揮する7班の男たちは壁際に移動し、外界とこことを隔てている扉を開いた。

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