バラバラ死体とシャルウィーダンス


僕が久々に外に出たのは、日が強い日曜日だった。


しばらく日差しに晒されていなかったからか、クラクラした。




何の目的も無かったので、とりあえずブラブラと歩き出した。


道の脇で掃除をしていた女性に



「こんにちは」



挨拶してみた。


彼女は呆けたように僕を見るだけだった。


何だよ、僕が外に居るのがそんなにおかしいのか?



殺したい気持ちが産まれたが、それをグッと堪え、僕は前を向いて歩き続けた。



公園に向かって歩いて行く。



時たま吹く風が、やけに気持ち良くて清々しい。










公園であまり人は見掛けなかった。


僕は目についたベンチに座り、ゆっくりと息を吐いた。



「……ふう……」



あまり動いてなかったからか、少し足が痛い。体力が落ちている。



その痛みが、やけに悲しく思えた。



痛い。





あの女も、痛かったのだ。


僕は馬鹿な事をしてしまった。


自分が一番されたくない事をしてしまった。


後になって悔いてしまうと解っていたのに、僕は何をしてしまった?








一番の問題は、「あいつ」だ。












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