花が咲く頃にいた君と

LikeとLove

昨日は、何だかんだで、東向日と仲直りした。




「ねぇ、ふゆは誰が好きなの?」

「はぁ?」



目の前でニコニコしながら、日高が頬杖をついた。


あたしは呆れた眼差しを日高に向けた。


万年発情期女め、何でも恋愛に絡めやがって…



「あの三人の中じゃ、一番柊くんがふゆに突っ掛かってくるよね~」

「辞めていただけますか、汚らわしい」


机の上に広げられたポテトチップスを一枚口に運ぶ。



「伊吹くんは、犬みたいに、ふゆになついてるよね」

「なつかれてません。不本意ながら、その犬に、遊ばれてるんですけど」


眉間にシワを寄せて、もう一枚、ポテトチップスを口に運んだ。


「横峯くんは、口数少ないよね。なんかいっつも、ふゆに寄り添ってる感じ」

「口数少ないってより、腹黒いだけなんじゃないでしょーか」


指に付いた塩を舐めとって、お茶を喉に流し込んだ。


「あっ、でもふゆの“特別”は、東向日くんか。いつも傍にいて、優しく見守ってくれてるもんね」

「ぐっ…ゲホッ!ゲホゲホ!」


あたしは噎せ返った。


あたしは目を丸くして、目の前のニコニコ顔の日高を見やった。


もちろん、顔を真っ赤にしながら。



「あははっ!ふゆの顔真っ赤~。

ふゆは、東向日のLOVEか!」

「知らん!!」


目の前の日高の頭、拳で殴り付けてそっぽ向いた。


あたし、絶対おかしい。


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