花が咲く頃にいた君と
『なら妹には一切関わるな。金の稼ぎ方を学べ』


それからの日々は苦難だった。


毎日勉強漬けの日々
小5、6年はイギリスで過ごし、中学から本格的にアメリカに留学



勉強の才能はあったんだろう。


アメリカの有名な大学を
中学の課程が終了するころに、卒業した。




そして日本に帰国した3日後、東向日 朋哉は倒れた。



最初はただの過労だと思っていた。

けどそれはただの思い違い、東向日 朋哉は心臓を患っていた。


そんなに酷いものでは無いらしいが、年が年なだけに、いつ死んでもおかしくないのも事実だった。



初めて病室へ訪れた時


彼は細い腕に点滴を刺して

青白い肌、虚ろな表情で

窓の外どこか遠くを見つめていた。


それは“景色を眺める”と言うよりは、どこか遠く思いを馳せているようだった。




あの日、あの時

威厳と威圧に満ちた彼は、もうそこには居なかった。



『妹を助けたいだろ?』

「もちろんです」

『ならば私の前に“娘”を連れてこい』



窓の外、見つめた彼は、どこか寂しそうに呟いた。


叶いはしない。
諦めたような口振りだった。




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