花が咲く頃にいた君と
白磁の細い指が、あたしの涙を拭ってくれる。
スマートにそんなことをする東向日が、恥ずかしい。
「お父さんが好きなんだね」
いつもなら“好きなわけないでしょうが”なんて即座で否定するのに。
今は素直に頷いてしまう。
十夜、十夜、十夜、
捨てないって言ったのに
何であたしを、捨てたの?
今まで気付かない様にしていた疑問が、沸き上がってきては涙に変わる。
「お父さんと君を引き離してごめん。
全部僕が悪いから、僕を恨んでくれればいい」
握られた手が温かくて、優しくて、彼の悲しそうな声に、無条件で首を横に振った。
「君は僕を恨んだらいいんだよ」
あたしの顔を覗き込んで、流れる涙をゴシゴシと乱暴に拭うあたしの手を絡め取った。
「お願いだから、泣かないで」
そのまま、東向日に押されて、ふかふかのベッドに身体が埋まった。
視界が反転して、見えるのはクリーム色の天井とあたしを覗き込む東向日。
絡めとられた手はベッドに、やんわりと縫い付けられた。
押し倒されている。
そんな自覚はあったけど、涙で歪む視界にそれどころではなかった。
スマートにそんなことをする東向日が、恥ずかしい。
「お父さんが好きなんだね」
いつもなら“好きなわけないでしょうが”なんて即座で否定するのに。
今は素直に頷いてしまう。
十夜、十夜、十夜、
捨てないって言ったのに
何であたしを、捨てたの?
今まで気付かない様にしていた疑問が、沸き上がってきては涙に変わる。
「お父さんと君を引き離してごめん。
全部僕が悪いから、僕を恨んでくれればいい」
握られた手が温かくて、優しくて、彼の悲しそうな声に、無条件で首を横に振った。
「君は僕を恨んだらいいんだよ」
あたしの顔を覗き込んで、流れる涙をゴシゴシと乱暴に拭うあたしの手を絡め取った。
「お願いだから、泣かないで」
そのまま、東向日に押されて、ふかふかのベッドに身体が埋まった。
視界が反転して、見えるのはクリーム色の天井とあたしを覗き込む東向日。
絡めとられた手はベッドに、やんわりと縫い付けられた。
押し倒されている。
そんな自覚はあったけど、涙で歪む視界にそれどころではなかった。