≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~
「もっとも・・・どうなさるか

お決めになるのは 山田さん…あなたですけどね

では・・・」


そう言ってスタスタと歩いて行った

オレも 山田さんには挨拶もせずに日村先生の後を付いていった

大きな通りに出て 日村先生はタクシーを拾った

ついでにオレも乗せてもらった


オレは さっきの絵里香ちゃんの事を考えていた


「先生… 天使って本当にいるんですか?」


「『霊』の事をそう『呼ぶ』人たちもいるわ」


「あの・・・『エンジェルナンバー』って何ですか?」


「あぁ あれは一種の統計学よ

『四柱推命』のようなね

彼女は『バースデー』って言っていたから

生年月日から割り出すのよ」


「へえ~ そんなのがあるんですねぇ」


「他には ふと目にした数字に『意味』をつけたものがあるけど

『00』とか『999』とかね

どの数字が何を表すのかは 私も忘れたわ」


日村先生の『忘れた』という言葉に

オレは 『供養していく上で』重要な事でないような印象をうけた


でも『人間』は 統計学などで『目に見えない作用』を知ることを

こんなに長い間 受け継がれてきた事を考えると


そろそろ


皆が


『本当の事』を


『知る』時期が来たのではないか・・・


オレは ふと そう思った

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