雪に消えたクリスマス
誰もいないのだから、当たり前と言えば当たり前なのだが、家は真っ暗である。
 俺は、愛車を自宅の前の駐車場に置き、今は誰も住むことのない我が家へと向かった。
 俺は、愛車の鍵と同じキーホルダーに吊してある家の鍵を取り出す。
 ガチャガチャ、と音をたてて、扉の錠が開く。
 家の中は、さすがに少しかび臭かった。
 しかし、特に何も置く必要のなくなった自宅の中は、意外と荒れている様子はない。
 これならば、掃除機をかけて、埃を落とせば、大した苦労もいらずに、元の生活に戻ることができそうだ。
 しかし、今日は帰ったばかりで、さすがに疲れた俺は、近くにあったソファーの上の埃を払うだけにし、今日はそのまま、ソファーの上で眠ることにした。
 明日からまた、やらなくてはならない事が山ほどある…。
 そんな、明日の事を考える余裕もなく、俺は、深い眠りについた…。

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