ラスト・メッセージ
そう……。


どんなに元気でも、稟には、五年間は再発の危険が付き纏う。


妊娠中に再発してしまえば、稟の命の保証はない……。


稟はまだ、二十歳だ。


これから先、いつでもチャンスは有る。

だから、それまで子供は作らないと……

稟の両親も、それを強く望んでいる。


「再発の危険が無くなったら、即効作ろうな?」


稟の顔は、一瞬で笑顔になった。


「うん!」


俺達は、時間を忘れて、ただひたすら、ボンヤリと人を眺めていた。


いつか出来るであろう子供の姿を重ねながら………。


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