ラスト・メッセージ
彼女の言葉に心臓が大きく動いた。

俺と同じだったから。

正直な事を言えば、俺も美樹に少なからず、惹かれている。
でも、それは彼女の容姿になのか、もっと別な意味でなのかは分からないが、

確実に俺も惹かれ始めてる。

「彼女の事、好き?愛してる?」


「愛…してる。」

「分かりました…。ごめんなさいね?

今夜の事忘れてくれていいから…。」


少し乱れた服を直し、鞄を持つと何も言わずにお辞儀をして、部屋を出て行ったんだ。


これで、良かったんだ。

稟を裏切る前で…。
この時は、そう思っていたんだ。


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