生と死
あの時、朱美は何度も心の中で、父親の死を望んだ。


怒り狂ったと同時に涙もでてきた。


朱美のプライドが、この涙は「悔し涙」だと決め付けた。



涙は溢れ出る滝の様に止まらず、朱美はティッシュを目に当て、しばらくベッドに顔を埋めていた。





あんな奴に何言われても、どうでも良いはずなのに…

なんで涙が止まらないの?




なんで、あたし…




泣いてるの…


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