監察天使☆ネノ

心変わり!?★sideネノ

「もう少し…」

「いえ、ごめんなさい。

レーチが、待っているので…。」


アレン様との会話を終わらせて、レーチの居るベンチに足を運ぶ。


「…あり?」


居るハズ…だったレーチは既に居なくて。

周りを見渡すけど、誰もいない。


「うー…。」


迷子で親を探す子供になったような、独りぼっちの気分になって視界が潤む。

そもそも物心ついた頃には、パパもママも死んでいたから“迷子で親を探して泣く子供”なんかなった事がないんだけど。

─…もしくは、身寄りが無いという時点で既に毎日が迷子の子供だった…。


「レーチ、レーチぃ…」


広い遊園地をヒールの高いサンダルで走り、レーチを探す。




遊園地を5周するころに閉園時間になって諦めて、帰る事にする。


「バカレーチ…。
帰るなら帰るって言いなさいよね…。」


でも、自業自得だ。

離れなかったら、こんな事にはならなかったんだ。
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