待っていたの
初デート

結局帰ってくることはなかった、白夜に安心した彩だが、朝食を食べに戻ってきた。


「お帰りなさいませ」

「ああ……」

どこか不満げな白夜の顔、黒麗を送ってから帰ってきた。


「翠翠に、街に下りてもいい格好をさせてもらえ」

「はい」

嬉しそうに笑って、部屋を出ていく。

「門で待つ」

護衛に伝え、ひとり軽装に着替え門まで行く。


その顔は穏やかだった。



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