待っていたの
「ゼプス国立学校、官吏になるやつは武官も文官も関係なく、みんなここの出だ」

「疾も…?」

「ずいぶん前にな?」

「意外…」

「頭で合格なんかしてねーからな!」

そういい、クシャっと笑う。
そういえば、疾も野性的でカッコイイ部類に入る。


「姫さんの教室はここ」

(大学の教室みたい)

とりあえず疾が持ってくれている、ノートを出し準備をして中央の二番目に座る。


「いつまでいるの…?」

「姫さんのお守りだからな」


つまりずっと居るのだ。


続々と入ってくる彩より若い子達、遠巻きに見ているか、挨拶に来るか勝手に陛下との夜の情事を想像して騒いでいるかだ。


私の両隣は当たり前のように開き、左に疾が座った。

―…ガラガラ

白銀の髪の毛の、これまた美形が入って来て私の左に座り、顔を突っ伏して寝た。


「誰…?てか、授業は?」

―…ピヨピヨピヨ


「何、今のチャイム?!」


.
< 41 / 243 >

この作品をシェア

pagetop