ブルービースト
しまっためんどくさい人と会ってしまった。


そんな思いがもろ表に出てしまったが、ブロードは気にしない。



「…げ、って…お前なぁ…」


「あはっそれじゃあ!」


「こら、逃げるな」



ピッと挨拶にと上げた手はやっぱり掴まれた。


しかも超怪力。痛い痛い。



「アーサーギーさーんーっ!痛いっ痛い痛い痛い!」


「はっはっは逃げるならこのほっそい手へし折るぞ」


「ぎゃーっ!逃げません逃げません!アンタが言うとリアル!!」


「そーかいい子だなーブロード」



逃げないと言った途端、コロリと態度の変わったアサギ。


部下にアンタ呼ばわりされたのに、なんて心の広い。


しかしその前に、病院で騒いではいけません。



「で?なんでこんなとこにいた??どっか悪いのか??」


迷惑極まりない大きな声でアサギは慌てる。


「あはは、違いますよー」


「……なら、見舞いに来てくれたのか?」


「えっと…、はい」


肯定してから、ブロードは小さくごめんなさいと溢した。


それを聞いたアサギはきょとんとする。



「なんで謝る」


「いや、その…」


「ああ…気にすんな。お前のせいじゃない」




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