天国の妻へ、俺たちは元気です

雪の異変




いつものように、俺は家についた。



いつものようにドアをあけ、いつものように玄関に入り、いつものように「ただいまぁ」っと言った。



いつもと違い、返事がない。



いつもと違い、雪は抱きついてこない。



「雪?トイレか?」



俺は靴をぬぐ。



そして、トイレに向かった。



雪はいない。



寝室は?



寝室に行く途中にある台所にもいない。



寝室にもいない。



あとは、妻の仏壇のある個室だけ。



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