緑の魔法使い
魔術師の系譜
山の中の古い一軒家へと足を向ける。
山道は舗装されておらず、古い木々に囲まれたこの道はいつもぬかるんでいた。
一時はこの山から離れたものの、再び戻って来ることができた。
時間の流れに多少の変化はあるものの、懐かしい生家は雑草に覆われている以外変わりはなかった。
田舎の家と言うのはとにかく広く、隣近所が遠いと言う所にある。
都会の喧騒もなく絶えず虫の音と、鳥の声が総ての雑音だった。
幼い頃はこんな偏狭な場所に立つ家だけに、友人とかにお化け屋敷といわれ、人通りもないために学友も遊びに来なかった。
と言うより、そもそもこんな環境で育ったのだ。
友達作りなんて考えた事もなかった。
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