緑の魔法使い
「うん。これは帰るときに持ってってもらうものだから、今日からは3日前から用意したこっち」

3日ほど置かれた化粧水は水の中で葉っぱが開いていたり、シワシワなものは水分を吸い込んでもとの何かの根っ子の形をしていたり、中国料理点で見る薬酒の様だった。

「後は、これをろ過するだけ」

よくあるリサイクル瓶の少し緑色かかった瓶に漏斗を置いて、濾紙をセットする。
そして瓶からお玉で慎重に取って、濾過をしながら

「時間かかるから、汗を流しておいて」

つまり、この新しい薬のレクチャーとなるのだろう。
また恥かしい所も含め、全身を見られるのかと思えばブルーになるも、確実に結果を出すこの怪しい民間療法に反論は出来ない。
昔ながらの家のつくりは台所から風呂場へと続いている。
ちょろちょろと濾過をする橘君の後ろを通って風呂場へと行き、温めの水を全身に浴びる。
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