【続】俺様王子と秘密の時間
もらった苺ミルクを飲みながら窓の外を見ると、ちょうど駐輪場から黒いバイクが出てきた。
羽鳥のバイクだ。
走り去っていくその背中を見つめながら、羽鳥に好きだと言われたことが、あたしの中でプレイバックする。
甘ったるい苺ミルクを飲んでいるのに、ほろ苦い味が広がったような気がした。
気まずくなるんじゃないかって思っていたけど、前みたいに話したりじゃれあったり出来ている。
羽鳥が笑ってくれるから。
「あたし達も帰ろっか」
はーちゃんの声に頷いて立ち上がった直後、ポケットの中にあるケータイが震えた……。
メールだ。
しかも、千秋から……。
【From:千秋】
【To:Re:】
視聴覚室においで
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はい……?
なんでこうなるのよ?
もしかして、さっきの意味深な笑みはこうゆうことですか……?