【続】俺様王子と秘密の時間
縛られてしまいそうになる瞳から、逃げるように目線を落とした。
どうしても見れなかったから。
そのとたんに、腰に回る羽鳥の腕がよりいっそう強くあたしに巻きついてくる。
床から足が浮いてしまいそうだ。
もう、無理……。
重苦しい沈黙と痛いくらいの視線を浴びて耐えきれなくなった時。
「フッ」と小さく笑う声が聞こえた。
そしてあたしの髪の毛から羽鳥の骨ばった指がスルスルと抜けて、腰に回った腕から解放された。
「本気にすんな」
「ちが……」
「冗談だよ」
あたしを見て低く笑う。
ククッと笑う羽鳥のイタズラな瞳はさっきとは違っていて、もうすっかりいつもの羽鳥だと思った。
でも、あたしは動揺していた。
だけどソレを悟られないように、
「や、やめてよね!もう……」
おどけてみせた。
そうしなければ、自分が自分じゃいられなくなる。