【続】俺様王子と秘密の時間


次の日の目覚めは最悪だった。



“男の気持ち”なんてお姉ちゃんに言われたあたしはずっと考えていて、なかなか眠れなかった。




そして、学校に着くなりもっと最悪な出来事が起きてしまった。


朝食を食べてこなかったあたしは、寝不足でさらに重たい身体を引きずるようにして教室へ向かう。



男の気持ちって……なんだろう?

のそのそ廊下を歩く間も、あたしの頭の中はずっとそのことで埋めつくされて、もうパンク寸前。



わかんないよぉおおお!

男の気持ちなんて……!

そもそも、あたしは女なんだからわかるハズがないじゃない……。


羽鳥にでも聞いてみようかなぁ。

あ……でもまたからかわれそう。


ぐるぐる考えこんでいるその時。




ヒタヒタ……と、背後から足音が聞こえた。

 

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