カノジョ。
first touch
毎日、ただなんとなく生きてた。


はじめは期待でいっぱいだった高校生活も、慣れてくれば毎日同じことの繰り返し。


…つまんない。


まぁ中学の頃に比べたらマシだけど。


嫌なことを思い出して、思わず机を蹴る。

軽く、ではあったけど、隣の席に座ってたアキがびっくりした顔でこっちを見た。

「どーしたの、リサ。びっくりするじゃん!」

「ごめーん、ぶつかっちゃっただけー。ね、それよりさ、午後からカラオケいかないッ!?」
「えー、またー??だめだよ、今日は英語のテストあるもん」
「マジかー」

うまく誤魔化せたみたい。

あたしは教室の窓からのぞく空を見上げた。

あおいあおいそら。



…つまんない。





小澤リサ、15歳。
毎日、ただなんとなく生きていた。
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