罪人ノ恋謌‐神ヘノ生贄‐



「え?」

『いいから。』


ウォルフは真剣に、だけどそのまなざしは何処か遠くに向いていた


「たまには良い事言うな、亜人よ。
だが、それは自分が貧困から抜け出したいが故か?」


そう言ってクックッと皇太子は笑った


『さぁね?』


ウォルフは何故か余裕たっぷりに返した

「まぁどういう理由であれ、リリア。
おまえの決断は?」


リリアはチラリとウォルフを見ると、ウォルフは一瞬目を合わせてコクリと頷いた


「…――受けるわ。」




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