まつり国のお姫様
「よろしいですよ。」

飯塚も同じように小声で返事をした。

あたしは、心の中でガッツポーズをした。

「えーっと・・・別にいいわよ。」

「やった!!」

無邪気に笑う少年を見てあたしはまた胸騒ぎがした。

「たっただし、あたしのわがままを聞いてくれなきゃだめよ?」

「それは承知済みです。」

「じゃあ、いいわ。飯塚、帰るわよ。」

あたしは、胸騒ぎするこの心にまた蓋を閉じた。
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