君だけのサンタクロース



「今年も心春はええ子やったから、サンタさん二人くるらしいで」


そんなおばあちゃんからの問題発言に、あたしの心臓は高鳴った。


「サンタさんふたりも来てくれるの?」
「そうやで!やから靴下ふたつ下げとかなあかんよ」


おばあちゃんはそう笑ってあたしにクリスマス様に作られた毛糸の少し大きい靴下を二つ渡す。



「うん!わかった!」



あたしはその靴下を受けとると、さっそく部屋に戻ってベッドの上の壁にぶらさげてみた。

前は殺風景だった部屋は少しづつ明るみを増し、あたしの私物で溢れかえっている。


あ、あたしなんかガキっぽいな。

こんなに喜んじゃって、こんなに嬉しがっちゃって。

でも本当に嬉しい。



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