君だけのサンタクロース
「ありきたりすぎるかなぁ」
「そんなことないで!マフラーええと思うよ!」
「じゃあここで買おー!」
「マフラーって案外値張るやんなぁ」
「小安君の売り上げ貢献しちゃうよ!」
なんて笑いながら、リキに似合いそうなマフラーを探す。
当たり前に、決めるのはあたし一人で。
すぐに、リキに似合いそうな黒のマフラーを見つけた。
喜んでくれたらいいな、なんて心の中で強く願う。
小安君にお礼を告げて、店を出た。
***
静かに家に入って、二階の自分の部屋へ早足で戻る。クリスマス前に、バレちゃおしまいだ。
ってクリスマス・・明日!?
カレンダーを見て驚いたあたしはバタバタと階段を降りた。