君だけのサンタクロース


「ありきたりすぎるかなぁ」
「そんなことないで!マフラーええと思うよ!」
「じゃあここで買おー!」
「マフラーって案外値張るやんなぁ」
「小安君の売り上げ貢献しちゃうよ!」



なんて笑いながら、リキに似合いそうなマフラーを探す。

当たり前に、決めるのはあたし一人で。


すぐに、リキに似合いそうな黒のマフラーを見つけた。

喜んでくれたらいいな、なんて心の中で強く願う。



小安君にお礼を告げて、店を出た。



***



静かに家に入って、二階の自分の部屋へ早足で戻る。クリスマス前に、バレちゃおしまいだ。

ってクリスマス・・明日!?

カレンダーを見て驚いたあたしはバタバタと階段を降りた。



< 188 / 215 >

この作品をシェア

pagetop